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仙腸関節だけじゃないんだ、、、「整体知恵袋.com」

Posted on 2025年12月20日2025年12月21日 by 田中博康

こんにちは。
整体知恵袋のたなかひろやすです。



「仙腸関節だけじゃないんだ…」

そう言って、
おじい(院長)は天を仰いだ。


そのあと、誰に向けるともなく続けた。

「カイロの本にも
“仙腸関節”としか書いてないんだよなぁ…」


まるでワタシに話しかけるような、
でも半分は自分に言い聞かせているような、
そんな独り言だった。

「まさか股関節の痛みが
仙腸関節以外からも起こるなんてな。
これは知らなかった…」


おじいは長年、
“股関節の痛み=仙腸関節”
という一本線で診てきた。

それが悪いわけじゃない。
当時はそれが“正解”だったんだから。

でも、
人体ってそんな単純じゃない。

鼠径部が痛い人が指しているのは、
実は“股関節そのものではない”


「股関節が痛い」と言って
来院される人が指す場所は、
大転子の外側ではなく、
ほとんどが 鼠径部。

解剖書じゃなく、
【患者さんの指が示す位置】
で理解するとこうなる。


鼠径部の知覚分布は L1。
そこから大腿内側にかけても同じ。

だからワタシはまず、
股関節(鼠径部)が痛い→
L1の状態をチェックする。

そこに関連して、
身体均整法でいうところの L5 を見る。

・L1が“鼠径部の痛み”にどう関わるのか
・L5が“支持性・荷重バランス”にどう影響するのか

この二つを見れば、
仙腸関節だけでは説明がつかない“違和感”が、
すーっと一本の線になる。

「本に書いてあること」
と
「実際に起きていること」は違う


おじいは
「本に仙腸関節としか書いてない」
と言った。

でも、患者さんの身体は
本の想定より複雑で、
時代によって使い方も、
固まる場所も、崩れ方も違う。


本が悪いんじゃない。

“本だけを見ていると、
患者さんの体を見落とす”

というだけの話。


施術とは、
本の正解を当てる作業ではなく、
目の前の体が示す“答え”を拾いにいく作業。

それを改めて感じた。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
今日はここまで。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

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