ゴッドハンドなんか存在しない「整体知恵袋.com」
整体知恵袋の田中です。
今日は
「治療家にゴッドハンドなんかいない」
と言うのをテーマに
お話しさせていただきます。
患者さんのが院に来られたとき、
先生はどんなアプローチをしますか?
肩が痛いから肩
首を左に向くと左の首が痛いから左首…
膝の内側が痛いから膝の内側…
これで良くなるっちゃよくなります。
程度が軽いときは。
でも、症状は戻ります。
例えば、
腕を内転内旋(結帯動作)した時、
上腕の三角筋粗面あたりから
三角筋後部繊維にかけて痛みがある場合。
これを肩、腕の痛みとして
処理することもできます。
もちろん、
肩、腕へアプローチしても
症状は取れることは取れる。
でも、また戻る。
なぜか?
その人の普段の体使いは
どうなっているのか?というのを
意識して施術をしていないから。
同じ肩の痛みでも
・野球のピッチャーのように酷使しているのか?
・一日中机に座り、パソコンなのか?
・子供が小さく、ずっと抱っこをしているのか?
・私たち治療家のように
立位で腕を前に伸ばしたまま
下に力を入れているのか?
様々です。
この内転内旋の動作の例、
これは私のことです。
事あるごとに、
色々な場所を触ってきました。
ざっと思い出していると、
肩甲下筋、三角筋、前腕、
上腕骨の位置、肘、手首、
胸鎖関節、乳突筋
昔、痛めたD5,6番の肋横関節、…
これらをやっても埒が明きませんでした。
他に思い当たる場所はあるか…?
同じ症状の患者さんが来たら、
自分ならどこを観るか?という
シミュレーションを兼ねて
お腹を観てみました。
すると、
右季肋部の肋骨の動きの悪さがありました。
正確に言うと、
右季肋部下部分の腹部が硬かった。
身体均整法創始者の亀井師範は
「運動系を整えるには、自律系から
自律系を整えるには、運動系から」
と遺しているんです。
なので、
私はしこたま右季肋部を緩めましたが、
硬い。
本当に硬い。
指が入らないくらい硬い。
翻って、
左の同じ場所はと言うと、
右ほど硬くない。
指も入る。
そして、左肩は内転内旋をしても
まったく痛くないし可動範囲も広い。
痛くなってから3か月くらい経つので、
すぐやってすぐ緩むとは思っていません。
まして、毎日施術をしていますから、
それだけ負担が大きいのも事実。
でも、
今まで自分で色々探して
触ってきた場所たちよりも、
動くようになるし、
痛みも減ります。
と、いうことは、答えはほとんど
「ココだよ」
と体が教えてくれています。
身体の痛みの原因は患者さんが持っています。
それを探す、見つけるのが治療家の仕事。
だから治療家なんてゴッドハンドでも
なんでもないんですよ。
痛めたプロセスを把握し、
改善しうるポイントを見つけ、
適切な刺激を加える、
そのポイントが合っていれば症状はよくなる、
合っていなければ、よくならない。
そのポイントを見つけるためには、
運動系の変化を見抜くこと。
もし、なかなか症状が
改善しない患者さんがいるとしたら、
痛い側と痛くない側の
運動系の状態の差をみてみてください。
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今日はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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