即レス時代の落とし穴「整体知恵袋.com」

こんにちは
整体知恵袋のたなかひろやすです。
「今から診てもらえますか?」
電話口でこう聞かれるたび、
内心ちょっとだけ肩がすくむ。
もちろん、困っている気持ちはわかる。
症状がつらいとき、
人は少しでも早くなんとかしたいものだ。
でもこの「今すぐ見てほしい」という電話、
ここ最近、妙に増えてきた気がする。
これは、便利すぎる時代が生んだ
“感覚のズレ”なんだと思う。
Amazonは翌日配達、
スマホの操作も即レス、
美容室や飲食店の予約も
アプリで空き枠を即押さえられる。
そんな環境に慣れてくると、
人の感覚はどんどん
“今すぐモード”
に切り替わっていく。
「困ったら、今どうにかしてもらえるだろう」
「空いてなければ、そのとき考えればいいや」
そんな軽いテンションで、
治療院にもコンビニ感覚で
電話をかけてくる人が増えている。
つい最近も、こんなことがあった。
ネット予約で【3日後】の枠を入れてきた方が、
予約後30分もしないうちに電話をしてきた。
「あの、今から診てもらえますか?
さっき予約したんですけど…」
いやいや、予約したの3日後ですよね?
この時点で、その予約はもう
「確定した未来の予定」ではなく、
「とりあえず押さえた仮のもの」
になってしまっている。
つまり、
「今いけるならそれが一番いい」
「でもダメなら、ま、3日後行けばいいし」
という、
予約を自己都合の保険として使っているパターン。
これ、最近本当に多い。
予約は「信頼の証」であり、
「準備の始まり」なんだと思う。
こちら側からすれば、
予約とは単なる枠取りではない。
その日、その時間に向けて、
頭を切り替えて
施術プランを構想し、
二の手、三の手を用意し、
予習をし、整えて待つ
それは、
「施術=共同作業」という考え方に
基づいているからだ。
だからこそ、
「今すぐ行けるか聞いて、ダメなら3日後」
という扱い方をされると、
施術自体「軽く見られている」
そんな感覚になることがある。
実は、こういうとき、
自分のスタンスが試される。
断るか?
条件付きで受けるか?
「次回を楽しみにお待ちしてます」と
サラッと流すか?
どれが正解ということではないけれど、
自分の施術ペースや
院のリズムを守ることが、
結果的に「信頼される治療院づくり」に
つながると、最近は強く感じている。
「今から診てもらえますか?」
そういう自分勝手な問いに、
どう対応するかは
その治療家の判断軸が出るところ。
だからこそ、
当日対応は“例外”と位置づけておく。
うちも土日の1枠は
「ぎっくり腰枠」を用意していて、
「ぎっくり腰で今すぐ」と言う人を
診れるようにはしている。
「今すぐ」より「ちゃんと診る」を言語化して伝える
リズムを守りつつ、誠実に線引きする
こういったスタンスこそが、
いい関係性を育てる鍵になるんじゃないかと思う。
便利の流れに巻き込まれるんじゃなくて、
こちらが価値のあるリズムを
提案する立場でいよう。
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今日はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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