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あの頃は治ったのに…の正体「整体知恵袋.com」

Posted on 2025年11月6日2025年11月5日 by 田中博康

こんにちは。
整体知恵袋のたなかひろやすです。


ワタシがメキシコ好きだと
知った患者さんから、
こんな話を振られました。


「メキシコって言えばさ、
神父がレスラーになった人いたよな?」


──います。
孤児院の運営資金を捻出するために、
ときにマスクマンとして
リングに立った神父。


名前は フライ・トルメンタ。
映画 『ナチョ・リブレ』 の
モデルとも言われている人物です。


ただ、ワタシの正直な感想はこうでした。
「……それ、いつの話?」と。


「記憶に残っているもの=今」ではない

メキシコでマスクマンといえば、

・ミル・マスカラス
・ドス・カラス

プロレスと言えば、

・ジャイアント馬場
・アントニオ猪木

……それ全部、
昭和~平成初期の話なんです。


でも、こう言うワタシも
例外ではありません。

野球と言えば「王と長嶋」

若手のスター選手の名前が
スラスラ出てこないあたり、同じ穴のムジナ。


【人は「輝いていた頃の記憶」に縛られる】


人間は、感情の強く乗った記憶を
“今”のように錯覚してしまう生き物です。


脳の仕組みとして、

「楽しかった」
「誇らしかった」
「盛り上がっていた」

そんな時期の出来事ほど
色濃く保存されると言われています。


だから──

・運動会で張り切って
肉離れを起こす元・陸上部のお父さん

・昔やってたストレッチを
今も“効くもの”と思い込む人

・「若い頃は腰なんて痛くならなかった」と
本気で言う患者さん


こんな現象が起こるわけです。


【施術でもよくある“記憶のタイムラグ”】

患者さんがよく言うセリフに、

「昔はこうすれば治ったんですけど」
「前は一回で良くなったんですけど」
「このやり方でずっと大丈夫だったんですけど」


……それ、“昔のあなた”の話です。

身体は毎年アップデートされません。
むしろ“年齢・環境・負荷”によって、
仕様がどんどん変わっていくシステムです。

にもかかわらず、
「若い頃の記憶」を基準にして
現状を判断するから、
話が噛み合わなくなっていく。


【今に焦点を合わせる施術へ】

施術者として必要なのは、

・「昔の身体」ではなく、
「今の身体」を見ること

・「昔の治り方」ではなく、
「今の回復力」に合わせること

・「思い出の基準」ではなく、
「現在のエビデンス」を伝えること


つまり──

“あの頃に戻す”施術ではなく、
“今を最適化する”施術が必要

ということ。

患者さんも施術者も、
「今の状態」を軸にしないと
ズレが生まれます。

そのズレをリセットできるのが、
問診と動きの確認(動診)



【まとめ】

・人は「記憶の中の自分」で身体を評価しがち

・でも今が一番若い。
今日が一番治りやすい日

・施術者が“記憶補正”を
リセットしてあげる必要がある

・動診は「今の身体」を明確にする
唯一のスタートライン


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
今日はここまで。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

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